こんにちは。
ケーナ奏者、サンポーニャ奏者の武田耕平です。
ライブなんかでケーナを吹くお客様からよく頂く感想が、楽そうに吹いているのに高音が綺麗に出るのはなんでなんですかとよく聞かれます。
どうすれば良いか...無駄に力まないの一言に尽きます。笑
それが難しいのですが。。。
ある程度の年数ケーナを演奏していて苦しいと思っている方のほとんどが息が続かなくて苦しいのではなく、息が吐けなくて苦しんでる方がほとんどのように感じます。
どう言うことかと言いますと、唇の力が入りすぎているのです。
特に高音を出そうと思うと唇を締めてしまって...。
ケーナは速いスピードの息を良い角度で当ててあげれば高音が鳴ります。
速い息を送るには、大量に息を送る、または息の出口を狭めてあげてある程度少なめの息でもスピードを上げてあげるの2択かなと思います。
高音を出すイメージというと唇を絞って、力を入れて...みたいになるのですがこれをやりすぎている方がほとんどなんじゃないかなと思います。
ケーナの高音と出そうと思うと、どうも唇をとにかく絞って思い切り息を送ろうとする...。
これが間違いなのです。
思い切り息を吐きたかったら唇は緩める!(フォルテで強い音)
少ない息で息を送りたい場合は唇を締める!(ピアノで小さい音)
このどちらかです!
これを同時にやってしまうと、大量に息を吐きたいのに唇の力がかかりすぎているせいで息出なくて苦しいとなっているのです(せっかくの大量に送ろうとしている息のスピードも唇が殺してしまっているのです)。
例えば、唇同士の摩擦音(ぶぶぶって鳴ってしまう)、息の擦れ音が鳴ってしまっているのは唇の力の入りすぎの音かと思います。
息を送ったら自然に唇の息の出口が開く程度の力加減が楽に高音を出せる唇です。
さてここまでは綺麗な高音を出すためのコツでした。
では、あえてトラッドな音や擦れ音を交えたような、力一杯吹いているような音を出したい...。
そういう事もあると思います。
そんな時は力めばいいのです。笑
ステージによって、曲によってこの大きく分けて2つの吹き方音を使い分けることをかなり意識しています。
ポップスのバックで演奏する時や、綺麗な音の表現をしたいときは絶対に唇同士が摩擦しない力加減で。
ボリビアを感じるような、古いケーナの音を出したい時は敢えて唇をいつもより締めて、いつもより強い息を送って。
そうすると、擦れたような魂で吹いているような力強い音が鳴ってくれるのです。
この2つの塩梅をどう混ぜていくかで表現の幅が広がっていきますよ。
唇だけでなく角度ももちろん重要なのですが、これはまた楽器によっても変わってくるし難しいので続きはまた次回で...。
ここまで色んな音を意識して使い分けられるようになったのはケーナ歴28年目にして実はここ2~3年の事。
時間がかかると思いますが、やめなければ必ず深みが出てくるのが楽器の良さです。
ぜひ素敵なケーナライフを楽しんでくださいね。
文章だけ読んでもいまいちわからない方、長期でなくてもスポットでのレッスン等も受け付けておりますのでぜひご相談ください!
ケーナ奏者、サンポーニャ奏者の武田耕平でした!
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